(3)高齢化と要介護問題 以上のように、北九州市における高齢化の進展は著しい。65歳以上人口の絶対数でみると、1995年の16.1万人から2010年の22.4万人へ6.3万人、1.4倍の増加が見通される。ここでは、こうした増加が要介護高齢者の増加にどのように影響するのかをみておこう。 まず、寝たきりの高齢者と要介護の痴呆性高齢者の数を、国民生活基礎調査、社会福祉施設調査をもとにした発生率によって推計すると、前者は1995年の8360人から2010年の13500人へ5140人、1.61倍の増加、後者は同期問に1250人から2100人へと750人、1.68倍の増加が見込まれる。ともに高齢人口の増加を上回る勢いである。また、参考までに、在宅の寝たきり高齢者を国民生活基礎調査の出現率を用いて推計すると、1995年の3000人から2010年には4800人へとやはり1.6倍に増加し、両時点とも3分の1の寝たきり高齢者が在宅との計算が成り立つ。しかし、当然のことであるが、在宅か施設入所かは施設の整備状況、在宅介護サービスの普及状況、高齢者の家族状況などによって大きく左右されるものであり、これはあくまで参考の数字にすぎない。 表1−1−2 北九州市の要介護高齢者の将来推計
*1資料:厚生省大臣官房統計情報部「国民生活基礎調査」、「社会福祉施設等調査」等から推計 *2人口の推計値に発生率を掛け合わせたもの。 *3寝たきりでかつ痴呆の者を含む *4寝たきり者を除く
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